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ネガティブが筋肉を変える!?ネガティブトレーニングのやり方・効果を解説

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『ネガティブ』と聞いて、どんな事をイメージするでしょうか?

「暗くてとにかく陰湿な感じ」「後ろ向きで自分に自信がない感じ」と、悪いイメージが先行してしまう人がほとんどだと思います。

しかし、筋トレで言うネガティブはちょっと違います。ネガティブトレーニングというものを聞いた事があるでしょうか?

この記事を読んでいるという事は、「言葉は知っているけどどういうものか知らないから検索した」という人や、「たまたま知らない単語が目に入ってリンクをクリックした」という人が多いでしょう。

ネガティブトレーニングとはどういうものなのか、この記事を読めば全てが理解でき、体づくりに活用できるように1から詳しくご説明していきます!

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知って損はナシ!ネガティブトレーニングとは?

ネガティブトレーニング

筋トレとは、筋肉に負荷をかけるトレーニングの事を言います。

その負荷とは、自重筋トレをしている人であれば体重、器具を使って筋トレをしている人であればダンベルやバーベルやマシンのウェイトがそれに当たります。

上腕二頭筋を鍛えるダンベルアームカールという種目は、その名のとおりダンベルを持ち、肘を支点にしてダンベルを上げ下げし、上腕二頭筋に負荷をかける種目です。

上げる時にはダンベルの負荷が上腕二頭筋にかかります。この負荷をかけて上げる動作をポジティブと言います。
逆に、下げる動作をネガティブと言います。

分かりやすく言うと、力を入れて筋肉を縮める動作をポジティブ、力を抜いて筋肉を伸ばす動作をネガティブ、という事になります。

バーベルベンチプレスで例えると、バーベルを上げる時をポジティブ、バーベルを下げる時をネガティブ、という事になりますね。

このネガティブの時に力を完全に抜かないで、力を入れた状態でゆっくり下げるトレーニングの事をネガティブトレーニングと言います。

ネガティブトレーニングの仕組み

ネガティブトレーニング

筋トレで筋力アップや筋肥大をさせるには、筋肉にグッと力を入れて負荷を与えるポジティブトレーニングさえしていればイイと思っている人は少なくないでしょう。

確かに、間違いではありません。

ポジティブトレーニングさえしていれば、筋力アップも筋肥大もします。しかし、ネガティブトレーニングも同時に行う事で更なる筋力アップや筋肥大を狙えるのです。これは取り入れるしかないですよね。

それでは、ネガティブトレーニングの仕組みをご説明します。

まずは筋肉収縮の仕組みを知ろう

筋肉は細い糸のような筋繊維が集まった束で出来ています。

筋トレでの筋肥大は、筋繊維1本1本を太くしたり、筋繊維の本数を増やしたりする(※)事で筋肉が太くなる、という仕組みになっています。

筋繊維1本1本が太くなったり、本数が増えたりすると筋肉の体積が増え、より強い力を発揮できるようになるというわけです。

短絡的な例えですが、5本の筋繊維を持っていて1本の筋繊維で500gを持ち上げられるとしたら、『筋繊維5本×500g=2.5kg』を持ち上げられるという事になり、筋トレをして筋繊維が10本に増えると、『筋繊維10本×500g=5kg』を持ち上げられるようになるという事です。

いきなりですが、ここで問題です。

問題

10本の筋繊維を持っていて1本の筋繊維で1kgを持ち上げる人がダンベルアームカールをする場合、10kgのダンベルを持ち上げるには10本全ての筋繊維を使ってダンベルを持ち上げます。

では、この人が7kgでダンベルアームカールをする場合はどうなるでしょうか。

10本の筋繊維で70%の力(筋繊維1本につき700g)を出してダンベルを持ち上げる、と思った人は残念ながら不正解です。7kgのダンベルを持ち上げるには、7本の筋繊維が100%の力を出して持ち上げるのです。

筋繊維1本の力の出し方には0か100しかないので、筋繊維1本が70%の力を出すという事はありません。

ですので、筋繊維10本中7本の筋繊維で7kgのダンベルを上げる、という事になります。

これらをポジティブとネガティブに当てはめると、10kgのダンベルを上げる時(ポジティブ)は10本の筋繊維を使い、下げる時(ネガティブ)は10kg未満の力ではないと下げる事ができないので、7kgの力で下げるとすると7本の筋繊維を使っているという事になりますね。

ぷろたん
※筋繊維の本数は増えないと言われる事が多いですが、筋トレで筋繊維の本数が増える事が研究で分かっているよ。
『科学研究費助成事業データベース』より

ネガティブとポジティブの負荷のかけ方の違い

ポジティブで負荷をかける時というのは、ダンベルやバーベルやマシンの重量の他に、ポジティブのスピードが関わってきます。

例えば、ダンベルアームカールで10kgの重量を使ってポジティブで負荷をかける時というのは、10kgの負荷が上腕二頭筋にかかるだけではなく、どのぐらいのスピードで上げるかで上腕二頭筋への負荷が変わるのです。

『10kg+上げるスピード=負荷』となり、上げるスピードが速ければ速いほど負荷が強くなりますし、どんなにゆっくり上げたとしても10kg以下の負荷になる事はありません。

次に、ネガティブで負荷をかける時ですが、ポジティブとは逆で、下げる時のスピードによって負荷が変わります。
『10kg-下げるスピード=負荷』となり、下げるスピードが遅ければ遅いほど負荷が強くなります。

どんなにゆっくり下げたとしても、10kg以上の負荷になる事はありません。

ネガティブトレーニングのその効果とは

ネガティブトレーニング

ポジティブトレーニングだけでも筋力アップや筋肥大はするとお話しましたが、なぜそこにネガティブトレーニングをプラスするとよりその効果が高くなるのでしょうか。ダンベルアームカールを例にお話します。

まずポジティブトレーニングですが、ダンベルを持ち、グッと力を入れて持ち上げます。『ダンベルの重さ+上げるスピード』で上腕二頭筋に負荷がかかります。その後、力を一気に抜いてしまえば腕は即座に下がって負荷が抜けます。

これだと、腕を上げた時だけしか負荷が乗っていない事になりますよね。そこでネガティブトレーニングを取り入れます。さっきと同じようにダンベルを持ち、グッと持ち上げます。

次は、負荷が完全に抜けきらないように、ゆっくりと腕を下げていきます。

このようにする事で、腕を上げる時、腕を下げる時、どちらも負荷がかかった状態でダンベルアームカールができるので、より強度が高い負荷を上腕二頭筋にかける事ができるというわけです。

ポジティブトレーニングだけよりも、ネガティブトレーニングも取り入れた方がより強度の高い負荷をかけられ、それだけ筋肉に刺激が入るという事になり、結果、更なる筋力アップや筋肥大に繋がるという事ですね。

筋トレでよく「持ち上げる時(力を入れる時)はグッと素早く、下ろす時(力を抜く時)はゆっくり」と言われるのはこのためです。

ネガティブトレーニングのやり方解説

ネガティブトレーニングを取り入れる場合、単純に上げてゆっくり下ろせばイイというわけではありません。効率良く筋力アップや筋肥大をさせるネガティブトレーニングのコツというのがあります。

そのコツをしっかりと身につけ、ネガティブトレーニングを自分のものにしましょう。

動作スピードの目安は1:2

ポジティブは動作が速ければ速いほど、ネガティブは動作が遅ければ遅いほど負荷が強くなるとお伝えしました。ですので、『上げる時は素早く(フォームが崩れない程度に)、下げる時はゆっくり』がネガティブトレーニングの基本になります。

やり方ですが、ダンベルアームカールを例にした場合、1~2秒かけて腕を上げ、上げた時の2倍の2~4秒かけて腕を下ろしていきます。このやり方で7~10回を1セットとして3~4セット行います。ここで注意する事があります。

筋肥大を狙うには、速筋という瞬発力の筋肉に負荷を与える必要があります。遅筋という持久力の筋肉はほとんど筋肥大しないからです。

陸上の短距離と長距離の選手を思い出してみてください。短距離選手は下半身だけではなく、肩や腕までムキムキな人が多いですよね。

これは短い距離で爆発的な力を出して走る事で、筋肥大しやすい瞬発力の速筋が発達しているのが理由です。

それとは逆に、長距離の選手は細い体の人ばかりです。これは長い距離、長い時間ずっと力を出し続ける競技のため、筋肥大をほぼしない持久力の遅筋が発達しているのが理由です。

陸上選手の体型からも分かるように、短時間で強度の高い負荷をかける事が筋肥大に繋がるので、時間をかけて筋トレをすればいいというものではないという事がお分かりいただけると思います。1セットが45秒を超えると、目標部位の負荷をかけている筋肉が速筋から遅筋に徐々に切り替わります。

要するに、時間をかけ過ぎてしまうと、筋肥大しない遅筋に効いてしまうという事です。

ダンベルアームカールのポジティブに1秒、ネガティブに2秒かけて10回行った場合、『1秒×10回+2秒×10回=30秒』となり、45秒を超えていないのでしっかりと速筋に効かせる事ができます。

しかし、ポジティブに2秒、ネガティブに4秒かけて10回行ってしまうと『2秒×10回+4秒×10回=60秒』となり遅筋に効いてしまうため、望んでいるような筋肥大をする事ができません。

今回はダンベルアームカールを例にしましたが、ベンチプレスでもスクワットでもやり方は基本的に同じです。
ポジティブで素早く爆発的に力を入れ、ネガティブでゆっくり力を抜いていく。

これを 1セット45秒以内で行うのがコツになります。

扱う重量は少し軽めに

重量

普段ポジティブトレーニングのみを行っている人は、いつも扱っている重量よりも少し軽い重量にしてネガティブトレーニングを行います。

ポジティブだけではなく、ネガティブでも筋肉に負荷をかける事になるので、いつも扱っている重量だと回数をこなせなくなるというのが理由です。

ダンベルアームカールで10kg10回が限界の人がネガティブトレーニングを取り入れると、10回もこなせないはずです。そこで少し軽めの7~8kgのダンベルに変えましょう。そうすれば、いつものように回数をこなせる事でしょう。

筋肉への刺激のマンネリを打破するために

人間の体は同じ刺激を与え続けると体が慣れ、変化が起きづらくなってきます。ダイエットをしていると必ず来る停滞期がそれに当たります。カロリーや糖質を抑える事に体が慣れ、体重が落ちなくなるのです。

停滞期を超えるためにチートデイ(カロリーや糖質を気にせず摂取する日)を設けたり、違うダイエット方法に切り替えたりして刺激を変える事で停滞期を超える事ができます。

筋肉への刺激も同じで、いつも同じ筋トレばかり行っていると筋肉がそれに慣れてしまって筋力アップや筋肥大をしづらくなってきます。

いつもポジティブトレーニングしか行っていない人がネガティブトレーニングを取り入れる事でいつもと違う刺激が筋肉に入り大きな変化が望めますが、長い期間ネガティブトレーニングを続けていればそのうち筋肉が慣れてきます。

そうなった場合、またポジティブトレーニングのみを行う方法に切り替えてみましょう。ポジティブトレーニングのみの刺激に筋肉が慣れてきたらまたネガティブトレーニングを取り入れる。

ある程度の期間同じトレーニングを続けたら、違う刺激を筋肉に与える事がマンネリにならないコツになります。個人差はありますが、 3ヶ月を目安に刺激を変えるようにしましょう。

ネガティブトレーニングのデメリット

ここまではネガティブトレーニングの効果を説明してきましたが、デメリットは全くないのでしょうか。
いえ、実はデメリットもあります。

気をつけてさえいればクリアできるデメリットばかりなので、これから挙げるいくつかのデメリットを頭に入れながらネガティブトレーニングを行うようにしましょう。

フォームが崩れやすい

ポジティブトレーニングだけをしている時よりもネガティブトレーニングを取り入れた後の方が筋肉への刺激が強くなります。
それは筋肉が疲れやすくなるという事です。

筋肉が疲れやすいという事は、いつも以上に意識しないとフォームが崩れやすくなるという事。フォームが崩れると効かせたい部位の筋肉にうまく刺激が入らなかったり、思わぬ怪我の原因になったりします。

ネガティブトレーニングに慣れるまでは無理に高重量を扱わず、様子を見ながら少しずつ扱う重量を増やしていきましょう。

間違ったフォーム、崩れたフォームは筋肉だけではなく関節にも悪い影響を与えます。一度怪我をしてしまうと数週間~数ヶ月は痛みや違和感が取れません。

怪我は筋力アップや筋肥大の敵ですから、ネガティブトレーニングを取り入れる際は十分に気をつけて行いましょう。

種目によっては1人で行いづらい

ネガティブ

ダンベルアームカールのように片腕だけ使う筋トレの場合は疲れて腕が上がらなくなったとしても、もう片方の手で補助をする事ができますが、バーベルベンチプレスのような両手を使う筋トレの場合は自分以外にもう1人いないと補助ができません。

セーフティーバーがついているベンチを使えば1人でも万が一の場合が起きても安心ですが、セーフティーバーがないベンチを使ってバーベルベンチプレスを行うと、疲れてバーベルを上げる事が出来なくなった場合非常に危険です。

ポジティブトレーニングだけのバーベルベンチプレスと違って、ネガティブトレーニングを取り入れたバーベルベンチプレスはいつもこなせている回数にたどり着く前に疲労がたまります。

自分の力を過信していると思わぬ事故や怪我をしてしまう可能性があります。

もし、自分だけでは補助できない種目にネガティブトレーニングを取り入れる場合は、トレーナーや友達や周りの人に補助をお願いして行うようにしましょう。

オーバーワークになる可能性がある

ポジティブトレーニングだけをしていた人がネガティブトレーニングを取り入れると今までよりも強い刺激が入るという事をお話してきました。

それなのに今までと同じ重量を扱ったり、今までと同じ回数やセット数をこなしたりとなるとオーバーワークになる可能性が出てきます。

オーバーワーク、すなわちやりすぎという事。

先ほどもお話させていただきましたが、筋力アップや筋肥大を狙うのであれば長時間の筋トレは必要ありません。長い時間やればやるほど、筋肥大がほぼ起こらない持久力の遅筋に効いてしまう事になります。

それと、オーバーワークは必要以上に筋肉や腱や関節にダメージを与えます。

高重量を扱うとそれだけで筋肉や腱や関節に負担がかかりますから、その状態を長時間続けるとなると怪我をしないわけがありません。

怪我をしないためにも、ネガティブトレーニングを取り入れる人は自分に合った重量を使い、短時間で筋トレを終わらせるようにしましょう。

まとめ

ネガティブトレーニングを完全に自分のものにするには少々の時間とコツが必要です。どんな事にでも言える事ですが、最初は大変でも続けるうちに慣れてルーティン化してきます。

ネガティブを意識した筋トレはそれまでと違った刺激を筋肉に与え、あなたに良い結果をもたらしてくれる事でしょう。

3ヶ月後の自分の姿を鏡で見るのが楽しみですね。

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